2007年01月29日

渋谷

日曜日の最終電車に揺られて
家路に就く人を祝福するのは誰なのか
ポールに掴まったまま眠る彼女が居るのは
どんなにか揺らいだ夢の中
書けない詞
歌えない曲
歪んだギターがすべてを消し飛ばすのを聴きたくて
片耳しか聞こえないCDプレーヤーの音量を最大にする
右側で東京の酔っ払った学生が笑う
左側でニューヨーク地下世界の女神が叫ぶ
笑えない冗談
叫べない憤り
降りる
乗る
ほんの少し踏み出しただけで転げ落ちることがあり
ほんの少し踏み出しただけで良く見えるようになる
知る
彼やが僕が掬い取るべきものはその白線から15センチほど先にあって
それはいつも危険な賭けで 馬鹿げたゲームで
彼女が見る夢よりももっとゆらゆらとした何か
いつ目醒めるとも知れない何か
見る
日曜日の最終電車 最後に残った神様が
メロディを口ずさんでいた気がした
それさえもかき消すフィードバックの嵐を連れて僕は改札へ向かう


posted by youcan at 15:42| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年01月27日

幻のレコ発

いつの間にか磔磔まであと一か月を切っていたので、
書いておく。

ゆーきゃんw.h.b.f 幻のレコ発
2007年2月24日(土)京都磔磔(http://www.geisya.or.jp/~takutaku/)
出演: ロボピッチャー
   スーパーノア
   ゆーきゃんwith his best friends
開場18:00 / 開演18:30
前売1,800円 / 当日2,000円(ドリンク代別途)


ヤンキースホリデイ
2007年3月2日(金)下北沢CLUB QUE(http://www.ukproject.com/que/
出演: ピラニアンズ
   タテタカコ
   ゆーきゃんwith his best friends
開場18:30 / 開演19:00
前売:2,300円 / 当日2,500(ドリンク代別途)


ゆーきゃんwith his best friedsのアルバムが発売延期になったことには、少し触れた。
そのときにはレコ発の日程も決めている段階で、京都と東京はもう出演交渉も終えていたのだった。
だからこの2本は、発売記念になりそこなったライブだ。

レコ発だからと快く出演を受けてくれたアーティストの方々にはとても申し訳なく思う。もちろん僕も残念で、なにしろロボピッチャーに至っては、もう何年も前から加藤さんの車の中で、「レコ発には絶対出て下さい」と言ってきたのだ。

でも、いや、だから、せめてこれらの夜は素晴らしく素敵なものにしたい。する。

共演者に恵まれることは、心から感謝すべき喜びのひとつ。ゆーきゃんも、良き共演者でありますように。

そして開催者の主旨や意図などおかまいなくただ純粋に、お客さんが良き音楽を楽しむことが出来る場になりますように。



それにしても、内容はほとんど出来上がっており、あとは出すだけのCDを手許において、待つのはもどかしい。
その間にも周囲の時間は流れ、僕の中で音楽は流れる。

明後日、東京に往く。レーベルとの打ち合わせ。
リリース日のこと、ジャケットやフライヤーやPVのこと、プロモーションのこと、ライブのこと、これからのこと、たくさん話したいと思う。


大林宣彦監督との対談で、ヒロトが最後に言っていた言葉。
―未来?まっくら。だから楽しい。何が隠れてるか分かんないからね。

ほんとに、今は、そんな気持ち。
posted by youcan at 07:25| Comment(1) | TrackBack(0) | 日々、時々雨 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年01月18日

not gone; just born again

年初めのライブをした。
みやこ音楽祭の打ち上げに行った。
池永さんの家で曲を作った。
スタジオに入って曲を作った。
いくつかのメール。
いくつかの電話。

飽きっぽいのか、欲張りなのか、
気が付けば新しいことを始めている。
そして僕の回りにも、多いー
飽きっぽい人。欲張りな人。

さっき今日スタジオで作った曲のデモテイクを聞いて、すごくわくわくした。
アコギのカッティングで始まり、原始的なビートが鳴り響く中で、いつもより大きな声で歌う。
独りぼっち、ちいさなギターとちいさな声で歌い始めた僕が時を経て、仲間と作った音楽。
随分と遠くまで来たことに、不思議な感慨を抱いた。
まだ行けるということが、嬉しかった。


要は、どんな小さなアイディアも枯らさないこと。
時間をかけて磨くこと。思い切ってぶつけ合うこと。
努力という単語では包めない、
もっと大きな推進力を信じる。


バンドが解散を決めたとき、
友人は僕にメールでこう書いた。
「こっからがロックやと思ってる」
その言葉が、とても胸に響いた。



まだホームページにはアップしてないけれど、
来月はもう一つライブがある。
僕はオープニングアクトをつとめさせていただきます。
お時間のある方はぜひ。


「LIVE JUNK'07」
2月16日(金)@京都アバンギルド
(京都市中京区木屋町三条下ルニュー京都ビル3F TEL/FAX 075-212-1125)
open 18:30 start 19:00
ADV:1800 DOOR:2200(without 1 drink)
act:
saltlee(from FUKUOKA)
SU:(from NAGOYA)
ni-hao!
野獣
escapeman
inoue(from folk enough)
ゆーきゃん with JJ&G

contact:jin-iida@sj8.so-net.ne.jp
http://www.limited-ex.com/
posted by youcan at 02:13| Comment(3) | TrackBack(0) | 日々、時々雨 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年01月09日

ライブ

2007年最初のライブ。

1月12日(金)西院ウーララ
開場:18:30 / 開演:19:00
出演:中山双葉
   トレーニングボイジャー
   ゆーきゃん
前売:1,000円 / 当日:1,500円(ともにオーダー別途)

最近はあまりソロライブをやらないようにしているのだけど、最初のライブは独りで始めなくてはいけない気がした。

出番は3番目、21:10から。お時間のある人はぜひ遊びに来てください。



或る事があってこころに決めたのは、もう「いつでも観れるアーティスト」のリストには載らない、ということ。

流れ去る時のなかでいつ消えてしまうかもしれない人間が、
いつ止まってしまうかもしれない音楽を奏でている。
誰かの前で演奏し、自分の外に向けて発信している。

願わくは、一回きりのその音を、
聴いて欲しいと思う。聴かせたいと思う。



創造する。破壊する。苦しむ。喜ぶ。争う。分ち合う。
僕らはその軌跡を、誰かに(それが誰なのか、神様かもしれないが)見てもらいたい。
だから、
目の離せないような、
いつだって会いに行かなくてはいけない気がするような、
アーティストになろうと思う。


今年もどうぞよろしく。がんばります。
posted by youcan at 15:57| Comment(1) | TrackBack(0) | 日々、時々雨 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年01月04日

(この詩を書いたのは2001年8月。扇町に彼らのイベントを観に行った、その帰りだったと思う。
まだ彼女とうまく話せない頃だった。若かった。
京阪電車の途中で乗り物酔いして、中書島あたりで最終特急から降りてしまったのを覚えている。
いまふと思い出したので、拙い拙いその出来には目を瞑って、もう一度載せる)


もう行ってしまったのかな
最後の特急
いまプラットホームを出たのかな
大丈夫 間にあうよ まだ
何とでもなる
昨日だって乗りすごしたんだ
だから少し休んでいくのさ
ひと気の絶えかけた地下鉄の椅子にもたれかかれば
ゆらり澄んでいく気配
そうさ
特急の行ってしまった後から
僕らはいつだってここで待って そうして
あのかなしいやさしい気分を持て余しながら―
寄り添えるはず
さあ
もう時間だ
いちばん速い列車に乗らなくったって いつか
たどり着けるってこと
僕らはきっと証明しなくちゃいけないから
それがずっと遠くへ歌う最後の切符
ほらね今度は鈍行だって回送だって
ゆっくりと揺られ
せめて途中の駅までは一緒に行こう
posted by youcan at 08:46| Comment(0) | TrackBack(0) | カテゴリ無し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする