2007年05月30日

(無題)

その歌がほんとうに歓びだったので
自転車から一緒に口ずさんだ
晴れ渡る空によく響いたので
翼のないことなど忘れてしまった
朝の風
夜半過ぎに降った雨が
ようやく乾きはじめた
満たされなさもそのまま
見たままに重ねる音楽に
旅をする理由の一切があり
未来を賭けるだけの哀しみさえもが
あるのだと知った
この一日を彩る朝焼けのように
五月を叫びとおした若さの緑たちのように
誰もいない旧市街で静かに呼吸する駐車場の砂のように
美しいものは人間以外に任せておけばよい
私に必要なのは
ほんとうに正しい歓喜の歌だった
翼のないことも忘れて
自転車から一緒に口ずさんだのだ


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2007年05月27日

ライブの話

これから二本つづくイベントには、少し思い入れがある。


metroにお客さんでよく通っていた頃、一番好きだったイベントはサンプリングサン主催の「サンシャイン」だった。
イベントのはじまり、平日夕方の部だった頃から毎回通い、毎月恒例、日曜の看板イベントとなるまですっと、最前列で踊り狂ってたのはいつも僕とMC土龍。
その頃はまだ弾き語りのスタイルだったこともあって、ステージの上と下とのギャップがあまりに違うので、いろんな人に笑われていた。

とにかく、あの当時の京都シーンの多彩さと盛り上がりを見て僕は育ち、いつかその一員となり認めらたい、というのが最初の目標になっていた。


31日、磔磔に呼んでくれたワゴンズは、そのサンシャインの常連バンドで、素晴らしいメロディが大好きだったパルナスの梶本君の新バンド。
6月10日、一緒にやろうぜ、と声をかけてくれたtalk to meは、サンプリングサン矢野君の新バンドだ。


少しだけ年上の、でも大きな憧れのロックスターと同じステージに上がる、その気分をなんと説明したらいいのだろう。
僕は自分にできることをひたすらに探し、あの時代にあそこで影響を受けた音楽たちとは少し違うところに向かった。
それが、いまの僕のひとつのアイデンティティ。

僕は僕にできる最良の表現で、彼らが奏でる音楽に負けない強度でもって、彼等と同じ空間で歌をうたおう。

とにかく楽しみで、いまから緊張を隠せなくて、
でもやっぱりひたすらに楽しみ。



2007年5月31日(木) 京都磔磔(http://www.geisya.or.jp/~takutaku/
「ワゴンズ自主企画イベント スキップ魂 スキップその5」
出演 ワゴンズ
   blgtz
   ゆーきゃんmeetsあらかじめ決められた恋人たちへ
開場:18:00 開演:18:30
前売:1,600円 / 当日1,800円(1drink込み)


2007年6月10日(金) 心斎橋AtlantiQs(http://www.rav.jp/atl/index.html)
「窓・復活祭〜prelude of Nude to me〜」
出演 ストレンジヌードカルト
   talk to me
   MUSIC FROM THE MARS
   ゆーきゃんwith his best friends
開場:18:00 開演:18:30
前売:2,000円 / 当日2,500円(1drink代別)

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2007年05月25日

who stops the rain

透明で悲しくて残酷な映画のあと
ふと街のシンボルだったあの塔を見たくなった
街灯がぼんやりと照らす5月の裏通りを
サイダーを一本買って飲みながら歩いた
塔は駅前の大きなオフィスや駅ビルの窓に映り
諦めのように白く夜を反射していた
聳えもせず 貫きもせず
ただ家路を急ぐ人急がぬ人を
かなしい赤い目で瞬きしながら眺めていた
誰かの過つ日は
誰かの輝かしい日で
闇が新緑をいっそう鮮やかにし
誰もいないぼやけた狭い四つ角が強く存在を叫び
誰が盗み
誰が殺し
誰が愛し
諦めのように白く夜を反射しながら
まだ朝を迎える覚悟をできないでいる
大きな影のような時間だけが いまもゆっくりと呼吸する
透明で悲しくて残酷な映画のあと
街のシンボルだったあの塔を見に行った
帰り道に降り始めた雨は
目を覚ますと激しくなっていた
夢の中で見た蛇のことを僕はぼんやり思い出してみた

それは赤い目をしていたか
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2007年05月18日

営業日報

イニシャルオーダー締切を前にしての店舗まわり。

二日間でどのくらい歩いて、
どのくらい電車に乗っていたのか。

これまで降りたことのなかった駅に、たくさん降りた。
懐かしいような新鮮なような景色を、たくさん見た。
停留所で次のバスを30分も待ったり、
反対の方向へ歩いてると地元の人に教えてもらったり、
音源と資料を持って、
お店の地図を見ながら、まるで小さな旅のようだった。
滋賀、奈良、兵庫、大阪、京都。各府県のタワーレコードとHMVとJEUGIAを、時間の許す限り訪ねた。
どこの馬の骨ともわからない怪しい自称シンガーソングライターにも、丁寧に対応してくださったスタッフの皆さんに感謝。


もちろん、知っているつもり−
努力が報われないこともある、ということ。
売れないだろうと判断されたら、それまでなのだから。


けれど、やはり今の僕らには地道にやるしかなくって、
アーティストが直接挨拶にまわるという方法の意味を少しは信じていて、
40分も迷いに迷って辿り着いた橿原のタワーレコードで話をさせてもらった後、タリーズでコーヒーを飲みながら、これがけっして間違いではないと思った。


さて、そんなわけで家に帰るとメールが溜まっていた。返事を返してないひと、ごめん。

myspaceに、"sang"から先行音源をアップした。
そして今日はライブ、あさっては自主イベント。
時間のある人はぜひ遊びにきて下さい。
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2007年05月11日

海の匂いがしたので

海の匂いがしたので
止まってもよいのだと知った
雀が二羽あそんでいたので
笑ってもよいのだと知った
端正に刈られたつつじの垣根から鮮やかな緑が溶け出していて
巨大なドームとショッピングモールの向こうの空にはもう橙色の地平が滲み出していて
この青空とあの青空とどこかの青空とで無限に続くはずの過去と現在と未来とそれ以外の何か一切を一斉にフェイドアウトさせる一旦があって
あまりに透明で圧倒的な灰色だけがあって


今日はそれをなぜかとてもやさしいと思った



膨大な力と莫大な財産とで築かれた世界の断片を
肯定も否定もせずに五月は灯りを落とし
入れ替わりにいくつにも連なった照明たちが瞼を開く
ナイターゲームの始まり
雀は巣に帰ったのだろうか
彼らはいつもうまく眠れるのだろうか
渡りきる橋の上はやっぱり海の匂いがしていた
posted by youcan at 21:26| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月07日

音楽ができるまで

3日。あら恋meetsゆーきゃんの練習後、ベアーズに行く。
LABCRYの三沢洋紀と映糸の森田正章と羅針盤の山本精一がそれぞれ次のバンドで同じステージに上がるのを見た。
音楽が人間の力で奏でられていることを強く感じる。
その人に固有のメロディや間のとりかた、音質があって、
僕はその発露が自然な音楽に惹かれるのだと思った。


4日。ウーピーズに行く。FLUIDのイベント。
彼らのライブはもとより、イベントもとても素晴らしいと思った。
彼らが同世代で、とても誇らしい気持になった。
サイプレス上野とロベルト吉野で最近なかったくらいに笑う。やけのはらで踊りすぎてみんなに笑われる。楽しみすぎ、だって。楽しかった。


5日。名古屋に行く。
店舗に資料を持って挨拶廻り。
PARCOの前でシカゴプードルがライブをしていた。
僕は彼らとは面識がない。彼らは僕のことを知らないと思う。音楽性も、世界観もまるで違う。
それでもやることは同じなのだ。いい音楽を作って、誰かに伝えるために必死になる。
話下手を再確認しながら半日歩きづめ。
案内してくれたメリケン、どうもありがとう。
夜はThanks Givingの西木さんと待ち合わせ、軽く打ち合わせをした後で、あんかけスパゲティーの店に連れて行ってもらった。不思議な食べ物。
新幹線は早い。名古屋と京都では30分と少しで着いてしまう。阪急で大阪に行くよりも短い間。



とにかく、
手と足、目と耳、頭と心、全部使って動いている。
この非効率でぎこちない動きの、
軋みのなかから音楽が生まれてくるのだと知っている。

もっと日々を豊かにしなくては。

創作には休みがない。どんな遠くの街へ行こうと、どんな立派なスタジオに籠ろうと、結局は自分の感性と知識と経験を耕すしかないのだと思う。がんばれ。
がんばる。
posted by youcan at 16:11| Comment(2) | TrackBack(0) | 日々、時々雨 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月01日

詩月さいごの日記

昨日のこと。

午後1時半、四条駅でMとWと待ち合わせ。
古くからの友人が結婚することになり、ビデオレターを撮るという。
Mは東京から新幹線で撮りにきて、何人かのメッセージを集めてまた日帰りするのだと言った。
僕よりさらに数倍も忙しい(しかも社会的に高度な仕事に就いてる)はずのM、相変わらずのバイタリティに脱帽。
Wともずいぶん久しぶりに会ったが、なんだか痩せていた。飄々としたたたずまい。

地下道の雑踏に座り、大型連休らしい浮かれた笑い声に負けそうになりながら「明けない夜」を歌う。

次のビデオを撮りに行く二人と別れ、僕は阪急に乗った。


午後3時、心斎橋駅着。knaveまでは少し遠いけれど、乗換が苦手なので歩くことにする。
夏日らしい。白シャツにジャケットを羽織っただけでも歩くと随分暑くなった。
堀江の目抜き通りを行き交う若者たちの中には、もう半袖の姿さえ見かけられた。

週末に出かけることさえあまりない僕には、
ゴールデンウィークの只中に休日を満喫する街の空気が、息苦しくもあり、新鮮でもある。

ひとが、
自分の自由に使うことを許された限りある時間に、
好きな誰かと一緒にいて、好きなことをする。
そのとき見せる顔は、
よい。

あたりまえのことだけど、なんだかやけに感動したのだ。
人間は、遊ぶ生き物。


さて、その何時間か後にはステージに立った(座った)。


セットリスト
1.空に溶ける歌(直前に名付けた)
2.天使のオード
3.Y.S.S.O
4.サイダー
5.明けない夜


前を向くこと。
それだけでよかった。
前を向けば、声は前に飛ぶのだ。
聴いてくれた人、どうもありがとう。

それにしてもいつの間にか、独りのステージに緊張するようになってしまった。以前はそれがあたりまえだったのに、慣れというものは怖い。

だれかに支えられることは必要だとしても、依存してはだめだ。ミュージシャンとして自立することを忘れないようにしなくては。
とりあえずはもっとギターを練習しよう…


次のライブを二本。長めのセットでのスリーマンと、自主企画だ。メンバーが変わったbabymolesでの初ライブでもある。どちらも面白いのでぜひ遊びにきて欲しい。


2007年5月18日(金) 十三FANDA1NGO
"スクイズメンと会おう"
出演:スクイズメン
   audio safari
   ゆーきゃんmeetsあらかじめ決められた恋人たちへ
時間:開場 18:00 / 開演 19:00
料金:前売 2000円 / 当日 2300円 (ともに1ドリンク代500円別途)
出演順未定。

2007年5月20日(日) 木屋町Urbanguild
counterattack from the babymoles presents
"SAL communication"
出演:トクマルシューゴ(from Tokyo)
   yabemilk
   perfect dancer
   sisitertail(full member!)
   Lainy J Groove
   counterattack from the babymoles
時間:開場 17:30 開演 18:00
料金:前売 1800円 当日 2300円 (ともに1ドリンク込)


posted by youcan at 17:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 日々、時々雨 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする