2008年04月30日

遠い橋

遠い橋まで歩いてゆこうか
確かめるように靴を脱ぎ
滅茶苦茶に燃えさかる朝焼けを捕まえようか
それとも眠れぬ街角で
傷口を掻きむしる春の空気の指先に合わせ響き出す
高らかな中古のシンフォニーに耳を澄まそうか

肩ごしに目を覚ます世界にも気付かない素振りで
欄干からそっと手を離し
飛び散ったまぼろしをひと掴みポケットに入れて
軽く握りしめる

あと何時間かすれば
今日の空は季節の重みに耐えかねて落っこちてしまうだろう
信じて裏切って
ありきたりの安っぽい言葉しか届かない場所へ
落っこちてしまうだろう
どうかその前に引き剥がして
向こう側のひかりで
新しい日々を照らし出せたらいい
そして僕たちはその中で
遠い橋のそのまた南に連なる春の雪山を指さして笑った
あの子供たちのように踊るんだ

ほら 簡単に靴を脱ぎ
また ゆっくりと歩いてゆくのさ
posted by youcan at 21:33| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする