http://recommuni.jp/music/
自分自身、何度も何度もあの音源を聴いたけれど、
ただの一度もよいとか悪いとかを判断できないでいる。
あれは、「価値の付けようがない」作品だ。
CD-Rを作るときもいくらにしようか迷いに迷って、材料費とかマスタリングにかかったお金とか一個ずつ厚紙を切り出す手間とか、そういうものから妥当な線を探して、値段をつけた。
これまで、ライブ会場で500円とか、通販で送料込みの800円とか、幾ばくかのお金を払ってこのCD-Rを買ってくれたお客さんには、謝りたい。あの厚紙ジャケットを切る作業のなかで何度か指を切った僕の絆創膏代のためだと思って下さい。
これからダウンロードするひとが、もしゆーきゃんってどんなんだろうと思って事前にこのブログを読んでいるなら、どうか、あれがけっして「0円」なんかじゃないってことを覚えておいて欲しいと思う。いまでも、あれを聴いた夜には、夢に見たりする(でも、だからといって、いちいち有り難がって聴いて欲しいわけじゃない。その思い入れが伝わるくらいのライブをしているのかどうかも分からないんだから)。
あと4日もすれば、あれは「去年のライブ」じゃなくて「2年前のライブ」になってしまう。いま世界に存在しているCD-R"20071008"は、せいぜい300枚ほど。2008が終わる前に、ばら撒くのも悪くないんじゃないかと思った。何の予備知識もない相手に、いちばん剥き出しの表現をぶつける人の悪さもまた面白いかもしれない。
と同時に、記憶が風化する前にあの場所で僕に拍手をくれたひとたち皆にこれを聴かせることができたらいいのにと、なんとなく感傷的になりながら特集記事を眺めている自分がおかしくもある。
来年はあたらしい音源を作ろう。ニックドレイクの「ピンク・ムーン」のようなのが出来たら言うことないのだけど、まだ無理だろうな。「最近のリハーサル」をリリースしたECDに倣ってみようか。誰かの部屋、公園、深夜の駐車場なんかで録るのもー