2007年11月02日

睡蓮の庭

睡蓮の庭
照り残す太陽は水底を抱きしめて
乱反射した晩秋の空に混乱と夢がほんの一瞬 限り無くうつくしい笑みを交わす
無造作に無邪気に放り投げた少年の詩が歳月を経て
いま 落ちてくる
脳天を強く強く撃つ
そのとき小鳥は赤い実をついばみ
甘い甘いいのちが一瞬に揺れ
そして僕はいったい君と何を分ち合えばいいのか分からないまま
ただ宇宙が同心円状に崩れて行く水面をぼんやりと見ている
明日またね、を飽きるほど繰り返した夏から
地中で眠ることだけが正しくなる季節へ
僕らは幸福を育て 幸福を殺して食べて 幸福に塗れた細胞の集合体だと誰かが言った
この身体を貫いて射す深いエコーのような残照をうけて
睡蓮の庭に浮かんだあの人と
睡蓮の庭を描いたあの人と
創作 輪廻 無限に繰り返す波紋のなかに
ひとつの景色が浮かび すぐに去った気がした

posted by youcan at 17:55| Comment(1) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは、またブログ覗かせていただきました。また、遊びに来ま〜す。よろしくお願いします
Posted by レイバン at 2013年07月24日 04:49
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