ひどく残酷な寂しさにまるで笑わずにいられないのだった
愛の罠落とし穴どんなに華麗に跳んでみせても既に音もなく幕を引くサテンの空の下
また始まるだけの始めから無かったような恥さらしの今日がこの街で誰かを待つだけ
さあ あと一時間半眠ればいいさ そうすればもう収集車は往き
行き詰まりも息詰まりも鬼気迫る演奏の惨死も残滓も慚愧に堪えない願いの影も
ただ無邪気に白い淡光を反射させ続けた冬の陽に比して栄光となり清浄となり静粛となって弾け飛び
そのあとで月曜日駆け出す通勤ラッシュのように
私たちは世界を摂取するだろう
ここにあるもので私たちの寂しくないものは無い
ここにあるもので私たちの歓ばしくないものは無いのだ