配属先はちがうけれど、同期の新人たちによる、研修グループ仲間で(この説明、わかるかな?)、あるプロジェクトを動かしてみた、その打ち上げの席でのことです。
内容はさておき、枠組みはいままで作ってきたイベントとよく似ていましたし、職場では<新人>扱いながらも無駄に齢を重ねてきたわけですし、で、なんとなくぼくが中心になって物事をすすめていくことになったのですが、ぼく以外の13人はみんな頭の回転も早く、アイディアも豊富で、熱意があり、なによりオープンなマインドをもっていて、結局は「どうします?そうですね、そうしましょう、任せました」みたいなことしか云わなかった気がします。2ヶ月ちょっとの準備期間、仕事が終わってからファミレスで集まったり、会議が長引いて(ひとりのスタッフに)デートをキャンセルさせてしまったり、真夜中に電話がかかってきたりと、こっちの世界でもボロフェスタみたいな感覚にだんだん近づいていってるのに気付いて、ふと笑ってしまいました。もちろんボロフェスタと違って悪戦苦闘の先に圧倒的な音楽が鳴ったわけではありませんし、ただの研修の一プログラムなわけで、誰からもご褒美を貰えたわけでもない。でもそんなことは二の次、とにかく、誰かと一緒に、誰かのための場所を作るということ、そこにある純粋な喜びはどこに行っても変わらないのだな、と実感したのです。
つねに<一緒に何かを作っていて楽しいヤツ>でありたいです。十何年も関西に住んでついにノリツッコミひとつ覚えられなかったばかりか、富山弁の会話のテンポにも戸惑い、失語症のリハビリみたいな日々はいまだに終わらないんですが、作るということを通じて交わされるコミュニケーションは、どんな饒舌にもまさるのだと思います。パンがなければケーキを食べればいいじゃない、そして、ユーモアがなければクリエイティブであればいいじゃない。
そんなわけで、誰かと作るということに絡んで、この先の予定をすこし。
○ボロフェスタのチケットが間もなく発売になります。
先日も書きましたが、今年はボロフェスタの明日を担う若者たちが、例年にも増して、表に出てがんばっています。昨日は西院フェスでチラシ配りをしたそうです。このブログを書いている間にもメーリスでは様々な意見が飛び交い、ぼくは「そう、それそれ!」とか言いながら見ていることが多くなっています。
個人にとっても組織にとっても、変化に対応すること、創造的に変化すること、そして同時に掛け替えのないものを絶対に変質させないこと、この鼎立は、とても難しいです。ボロフェスタが12年も続いた理由は、おそらく変化と不変のバランスを絶妙なところで見極めてきたからでしょう。そして、そのバランス感覚を、ぼくはおこがましくもJJかぼくあたりが持っていたんだろうと思っていたんですが、どうも違うようです―それは、ボロフェスタに関わるスタッフみんな根底に流れている共通の感覚、あるいはボロフェスタという生きもの自体が持っている適応能力なのかもしれません。
小難しい話になりそうなのでこの辺にしておきますが、とにかく、みなさん、今年もボロフェスタをよろしくお願します。今後の出演者発表には旬なひとたちが控えていて、あれよあれよという間にチケットは売り切れる可能性があります。お早めにどうぞ。
○こんなイベントがあります。
「狂言綺語 第2回」
2014年9月13日(土)富山能楽堂
<出演>
LAKE(from U.S.A / K records)
ogre you asshole
fusigi
smoug
and more...
開場 13:00 / 開演 14:00
3,500円(メール予約のみ/当日未定)
予約/問合せ
kyougenkigo@gmail.com
ぼくの最後の夢、Kレーベルの看板アーティスト、LAKEの来日公演・富山編はなんと、能楽堂が舞台です。
こっちに帰ってきて、初めての自主企画となります。とはいえまだ富山の音楽事情もよく知らないままに走り出すのは怖いな…と思い、smoug / TOKEI RECORDS の山内さんに相談したところ、ころころと話が転がり、こんな感じになりました。シチュエーションも、ブッキングも、他にはないものになったと思います。
LAKE、前回はデュオでの来日だったんですが、今回はバンドセットとのこと。ジャパンツアーの全日程で一番楽しかったといってもらえるはず!富山のみなさん、北陸のみなさん、北陸の外のみなさん、ぜひ遊びに来てくださいな。
○新しいアルバムに向けてレコーディングをします。今度の土日には山梨へ行って、録音のやり方や、曲のアレンジについて、玄さんと打ち合わせをする予定です(田代くんも来れるかな?)。『あかるい部屋』は、水が高いところから低いところに流れるように出来上がった作品ですが、今度の作品は、水路を通り、様々な景色を抜けて、やがて海に向かう、そんな感じのものにしたいな。
いつ頃にリリースということは、全然考えていません。基本的にじっくり、ひらめいた時はひらめきに任せて、ほんとうに聴かれるべき音を掘り起こしながら作っていきたいと思っています。ミュージシャンのみなさん、だしぬけにぼくから弾いてくれとか、吹いてくれとか、歌ってくれとかいう電話がかかってきてもどうか驚かないでください。
ところで、ぼくにとって、ひまわりを扱った曲といえば断然これ。何度かカヴァーを演奏したこともあり、いつだったか、イベントのリハ終わりで一緒になったLOSTAGEの五味くんが突然「あのカヴァー、よかったわ」と声をかけてくれたのがとても嬉しかったのも憶えています。たしか一度、来日予定があったのが、キャンセルになったんじゃなかったかしら(心斎橋のクアトロに来るというのでチケットを買ったけど、行けなかった)。今年のATP、アイスランドでのライブの映像が上がっていました。万が一この人たちが来日して、富山公演をやらせてもらえるとしたら、死んでもいいかもな…大げさかな。この曲、やってくれるかな。