2014年03月13日

Children, don't do what I have done

 いや、べつにChildrenと呼ぶ相手もおらず、そもそもなんにも大したことはしてないんですが。


 すばらしい仲間たち、たのもしい後輩たちがすてきな作品をリリースすることは、ぼくにとっても大きな励みです。
 サンレインを譲ってしまったので、もう直接的な方法で彼らをサポートすることはできず(せいぜい「買う」ことくらいか)、遠くにいると応援の声もなかなかダイレクトには伝えにくくて、すこしもどかしい思いをしています。

 ありがたいことに、推薦コメントをほしいという声がいまでもあって、必死で作品を生んだ彼らの期待に応えたいと、うんうん唸りながら、あたまを抱えながら、PCに向かいます。

 今日、京都のBAA BAA BLACKSHEEPSという4人組が初の全国流通盤をリリースしました。『リハビリテイション』というタイトルの11曲入り。端正でオーソドックスなギターロックのなかに、病的な自意識との葛藤や振りきれそうな感受性の悲鳴、そしてそこから脱出することへの希望などを丁寧な日本語詞で綴っています。ぼくが寄せたコメントは、なんとオビに使ってもらえました。

http://baabaa.info/

 そういえば今日発売日だな、と思い出して、最近めっきり開かなくなったtwitterでBBBSのアカウントを覗いたんですが、メンバーのはしゃぎようになんともほほえましく、懐かしい気分になりました。ちょうど十年前、『ひかり』のときののぼくもこんな感じだったなあと。お母さんからのLINEのメッセージの画像が上がっていて、うるっときたのが少しくやしい。


 そして、今朝もうひとつオビ用のコメントを書きました。白波多カミンちゃんのセカンド『くだもの』です。元ミドリのハジメくんやら、奇形児のHIROSHIさんやら、果ては坂田明さんまでが参加したバックバンドを物怖じすることなく堂々と従えた感のあるカミンちゃんのうたは、歌詞も歌唱もファーストの頃から格段に成長していて(ここで書きすぎるとオビの意味がなくなるので店頭で確認してください)、うわー、若いっていうことは育つってことなんだよなあと舌を巻きました。全曲オープンリール録音というのも羨ましいです。アナログの音質が声にすごくハマってました。こちらは4月16日発売。

http://www.hmv.co.jp/artist_%E7%99%BD%E6%B3%A2%E5%A4%9A%E3%82%AB%E3%83%9F%E3%83%B3_000000000466666/item_%E3%81%8F%E3%81%A0%E3%82%82%E3%81%AE_5703611


 もうひとつ、すこし遡って2月22日発売の一枚。ボロフェスタの主催メンバーにも名を連ねているAmia Calvaのフルアルバム。二本のギターの絡み合いを基軸にした、日本語オルタナティヴ・ロックは、90年代育ちのぼくには懐かしくも新鮮な響きを持って届きました。じつはこの作品、オビのコメントだけではなくて、2曲ゲストコーラスで参加しています。当然ぼくのコーラスが普通な使われ方をするはずがなく、スタジオSIMPOコイズ氏の手際もあって結構おもしろい仕上がりになりました。いまのところライブ会場限定とのことですが、そのうち流通にも乗るんじゃないかな。手に取ってみていただきたいです。

http://amiacalva.tumblr.com/works

 
 直近での寄稿活動報告はこの三件ですが、一昨日のleteに遊びに来てくださった遊佐さん(壊れかけのテープレコーダーズ/古宮夏希&コークスが燃えている!)が、昨年末リリースのコークスのアルバムに寄せたコメントのお礼を言ってくださったのが、なぜかとてもうれしかったです。ミュージシャンが重ねた努力にちょっとでも浮力をあたえらたらと思って書いたことばが、本人たちの励みにもなっていると教えてもらうことは、非常にしあわせなことだなあと思いました。そういえば白波多カミンちゃんはファーストにもコメントを寄せて、オビにはJOJO広重/bikke(ラブジョイ)/ゆーきゃんというたいへん恐れ多いラインナップでの掲載でしたが、今回も(レーベルオーナーである広重さんの肝煎りもあり)声を掛けてもらえました。点ではなく線で、その場限りの盛り上げ役ではなく、ひとりの解釈役として信頼してもらえているんだなあと、プレッシャーと共に、おおきな報われた感を味わっています。

 さて、ツアーもそろそろ大詰め。明日からは京都と高知の2デイズ二連戦です。前回の高知では桂浜にてうっかり携帯電話を波にさらわれてしまったので、今度はそんなことがないようにくれぐれも気をつけます。
 あ、そうだ。高知から戻って18日(火)には、なんと名古屋にて泣きのもう一回をやらせていただけることになりました。高知で共演する白波多カミンちゃんも再度。企画してくれたツルくんにはもはや感謝しかありません。がんばろう。そして楽しもう。


■2014年3月13日(木)京都 木屋町 東北酒肴EAGLE *旧ラクボウズ 木屋町店

 ゆーきゃん

開場 19:00 / 開演 20:00
投げ銭(1ドリンク代別途)
 *ノンマイクでのアコースティック・ライブです


■2014年3月14日(金)京都 木屋町 ディラン セカンド

 中村佳穂
 西 洋彦
 ゆーきゃん

開場 17:00 /開演 19:00
2,000円(1ドリンク代込)


■2014年3月15日(土)高知 風街

 白波多カミン
 shiho
 ハナクソ
 足袋猫
 Mr.X
 ゆーきゃん

開場 18:30 / 開演 19:00
1,500円(1ドリンク代別途)


■2014年3月16日(日)高知 キャラバンサライ

 白波多カミン
 カワムライオット
 大谷ダイゴ
 グッバイ研究所
 サンダルズ
 ゆーきゃん

開場 16:30 / 開演 17:00
前売1,500円 / 当日2,000円(1ドリンク代別途)


■2014年3月18日(火)名古屋 Cafe&Bar drawing

 ゆーきゃん
 白波多カミン
 BGM:TSURU(N2B / Kompis)

料金:1500円(1ドリンク付)
時間:open 19:30 / start 20:00

【お問い合わせ】
Cafe&Bar drawing:052-386-1542
(名古屋大学裏、名城線名古屋大学駅1番出口より徒歩5分)
http://cafebardrawing.tumblr.com/
drawing.cafebar@gmail.com


■2014年3月23日(日)富山 HERE WE ARE! 45 CAFE

 ゆーきゃん

開場 18:30 / 開演 19:30
1,500円(1オーダーお願いします)
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2014年03月06日

三月の現状

toyama

 いままでお世話になった人に、すこしでもお礼をいいたいと思い、ちょっと長めのツアーに出ています(全員に直接伝えようとすれば、また14年かかるので、ほんの一握りだけになっちゃうんですが)。

 今日は、札幌にいます。今夜は8年ほど前にシャングリラで共演して以来、各地で痛飲しあっている友人、SiMoNくんとのツーマンです。いつかライブ後にやってきて「音楽乞食の音ですね!」と口惜しそうに云ってくれたサイモンくん。日本各地を歌いながら飛び回って、いまはこちらに腰を落ち着けはしたものの、ヴァイタリティは衰えを見せません。いろんな街へ行くたびに彼の話になります。久しぶりの共演、そしてツーマンなんて、たのしみだな。

 これまで富山、名古屋、福岡と回ってきています。ハセケン、いなはたえみさん、小池喬くん、ツルくん、井上くん、トオルくん、長野さん、そして各地の愛すべき馬鹿な仲間たち、演奏はもちろんのことあらゆる瞬間が愉快な旅です―飛行機の離着陸を除いては!あの瞬間の自分が(いやな意味で)かき消されてしまうような予感だけはなんとかしてほしい―いや、飛行機の悪口はやめましょう、あいつらが悪いわけではないのですから。とにかく濃密なことばかりのこのツアー、終わったらまたつらつらと回想を書くかもしれません。

 旅に出ている間も世界は回っていて(ウクライナのこととか、いろいろ心配ですが)、ぼくの身の回りでもすこし動きがありました。ボロフェスタの開催が発表され、「いつまでも世界は…」や「FUKUNE MUSIC FES.」の出演者も追加発表、電子書籍『現代関西音楽帖』にレビューを掲載していただき、やけのはら君のリミックス集が出ます。ボロフェスタ代表のJJは沖縄でフェスの作り方について講演し、ぼくの第二の家、nanoが10周年を迎え、木下くんの「めざめ」も第二回がこんど日曜にあるみたい(でいだら屋が<ほとり>という名前に変わったそうです。そして今回はCHIYORI + mini LOSTRAINS & 志人がゲストです。木下くんやるやん!)。
 みんなが少しずつ面白いことを企んで、支えて、つながって、細かな反射が集まって大きな響きになる…昔は夢だろ、って思っていたことが、あれ、意外とできるんじゃね?となんだか楽観的な気持ちになっています。未来はね、あかるいかもしれないよ、ほんとに。

 ゆーきゃんについては、お休みに入っちゃう前にウチでもライブをしてくれないかというお誘いをたくさんいただいて、泣く泣くお断りさせていただいたところもありつつ(ほんとにごめんなさい、いつかきっとまた会いに行きます)、現状の予定をまとめるとこんな感じ。最後は生まれ育った街で歌います―そんな日が来るなんて、考えもしなかった!


■3月9日(土)京都 livehouse nano

 欠伸ACBIS
 CHUB DU
 アベフミヒコ
 Baa Baa Blacksheeps
 あまやどり
 asayake no ato

開場17:00 / 開演17:30 *出演は1番目です。要注意!
前売 1,500円 / 当日1,800円(ともに1ドリンク代別途)


■2014年3月10日(月)下北沢lete

 yojikとwanda
 ゆーきゃんと田代貴之

開場 19:00 / 開演 20:00
予約 2,000円 / 当日 2,300円(ともに1ドリンク代別途)


■2014年3月13日(木)京都 木屋町 東北酒肴EAGLE *旧ラクボウズ 木屋町店

 ゆーきゃん

開場 19:00 / 開演 20:00
投げ銭(1ドリンク代別途)
 *ノンマイクでのアコースティック・ライブです


■2014年3月14日(金)京都 木屋町 ディラン セカンド

 中村佳穂
 西 洋彦
 ゆーきゃん

開場 17:00 /開演 19:00
2,000円(1ドリンク代込)


■2014年3月15日(土)高知 風街

 白波多カミン
 shiho
 ハナクソ
 足袋猫
 Mr.X
 ゆーきゃん

開場 18:30 / 開演 19:00
1,500円(1ドリンク代別途)


■2014年3月16日(日)高知 キャラバンサライ

 白波多カミン
 カワムライオット
 大谷ダイゴ
 グッバイ研究所
 サンダルズ
 ゆーきゃん

開場 16:30 / 開演 17:00
前売1,500円 / 当日2,000円(1ドリンク代別途)


■2014年3月23日(日)富山 HERE WE ARE! 45 CAFE

 ゆーきゃん

開場 18:30 / 開演 19:30
1,500円(1オーダーお願いします)

 いま、新曲を書いています。宿泊先のホテルで少しづつ、だいぶ形になってきました。はたしてツアー中にみんなの前で歌えるほどの完成度までたどり着くかどうか、確固とした自信はないのですが、土壇場になっていままで歌えなかったような光景のなかに歩み入ろうとしている(と自分では勝手に思っている)その無謀な挑戦を含め、「歌ってないとき一切オーラないよね」と評されたフロアでの冴えなさ含め、でもライブはけっこう快調ですので、会いに来ていただけると嬉しいです。
posted by youcan at 12:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 予定 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月17日

きみの気配が消えて、この街はぼくにやさしい

 埋火が解散した。
 
 それだけを聞いて、最初に涌いてきたのは、残念さと同時に、拍手したいようなすがすがしさだった。ぼくは不謹慎だろうか。
 どうしてもうまく説明できないので、もう炎上でもなんでもいいのだけど、解散、しかも解散後の発表という選択肢がどれほど彼女たちらしいかということだけは書いておきたい。いろいろあっても、とにかくミシオさんらしく、志賀さんらしい終わり方だと思う。


 ある高名なミュージシャンがコラムかブログか何だったかで「バンドは生き物だ」と書いていたように記憶している(失礼ながら原典はどこだったか忘れてしまったが)。実際、彼のバンドはそれ自体がひとつの有機体―モンスターだった。すさまじい運動神経と筋力で街一つまるごと踏みつぶしてゆくようなライブを何度も観せてくれた<それ>は、オリジナルメンバーであるベーシストの脱退を機に、土へ還っていった。

 埋火は、やはり花のようだったと思う(こう書いたらミシオさんは妙に照れるだろうが)。派手さを好まず、けれど粋に、からっとした香りと、ほんの一瞬たゆたうような妖しさをもって、ふと道ゆく誰かの眼を惹きつけ、立ち止まらせる―そんな咲き方をしていた。青い空でも夜の明かりでも、たいがいのロケーションを自分たちの背景にしてしまうようなさりげない魅力があった。このバンドにとっては、やっぱり夜のうちに散って、朝みんなが目を覚ましたときにはアスファルトにすっかり花弁を落としてしまっていて、みんな残念がりつつも潔さを覚えてしまう、そのくらいが、かえって色気があってちょうどいい気がする。


 "菊坂ホテル"という曲のなかで、ミシオさんが「あんた馬鹿だけど、素敵よ」と歌うところがある。ぼくはあのパンチラインが最高に好きで、この人はこのフレーズをうたうために生まれてきたんじゃないかとこっそり思ってきたのだが、ホームページに載せられた解散のお知らせの、さらりとした、けれどさまざまな想いと話し合いを経たであろう文章を何度も読み返すにつけ、おすし(我々はミシオさんをこう呼んでいる)、こっちに負けず劣らずあんたも馬鹿なのかもしれない、だけど、やっぱりぼくはあんたが好きだな、と。

 ただし、言い残したことがふたつ。ひとつは志賀さんの、マラカスでフロアタムを叩くドラミングがしばらく見れないのは残念だ!てこと。あれ好きだったんだけどな。それともうひとつ、おすし、志賀さん、須原さん、おつかれさまでした。ほんとにいい音楽ありがとね。これからも楽しみにしてます。


*タイトルは埋火の歌詞から拝借したものですが、初出時に誤りがありました。お詫びして訂正します。
posted by youcan at 22:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々、時々雨 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする